第3話「私は信じてます」

薄暗い古城の内部。4人の走る音。息を切らせ走るロアン。たくさんの魔物に追われている。「だからグライストヘイムなんてムリだったんだ・・・!」金髪の騎士「ロアン、必ず助かる!がんばるんだ」光が見える。「門だ!」そちらに向かって走る、ロアン、ユーファ、イルガ、そして金髪の騎士。ユーファ「兄さん、あれ・・・!?」目前に深淵の騎士が。4人の退路を絶つ。深淵の騎士ロアンに襲いかかる。ロアン、盾が吹っ飛ばされいきなりピンチ。その時金髪の騎士が助けに入る。ユーファが叫ぶ「キーオ兄さん!!」イルガ「加勢する・・・!」キーオ「二人を連れて逃げろ」イルガ「しかし・・・」キーオ「行け、ユーファ!」イルガに抱えられるユーファ。「兄さん!おねがい・・・はなして!!」イルガに抱えられるユーファ、ロアン、城門の外へ。「まだ兄さんが中にいるのよ。」「なんで閉めるの!?」イルガ、無言で門を閉める。「いやああぁぁぁっ・・・!!!」悲痛な叫びも雨の音にかき消され天には届かない・・・。

OP

ロッダフロッグをやっつけるロアン。「はあはあ、やっつけたぞー」ユーファ「お疲れさま、ヒール!」「ありがとう、ユーファ」「ひとーつ、ふたーつ・・・」ガラス玉を拾うマーヤ。ユーファ「・・・ゲフェンタワーまであとすこしね」

3人ゲフェンに到着。町の人はみなくたびれきっている。マーヤ「アイテム売り放題!!」しかしユーファが「みなさんヒールをかけますよ」「ヒール」「ヒール!」「ヒイィーーーール!!!!」マーヤ「・・・営業妨害!もーう、買出しに行くよ!」ロアンを引っぱっていく。町の一角。マアヤ「あれ、どうしたの?デイヴンさん。」「店じまいさ、最近は日が暮れるとみんな家に閉じこもって商売にならんのさ。あんたらも早く宿屋でも探しな」そう言いながら足早に去る。マアヤ「アイテム売ってー。・・・もう!」

ところ変わってゲフェンタワー前。タキウス「あそこにいるのですね、亡霊が・・・」

「亡霊ー!?」ふたたびロアンたちが宿泊する宿屋。宿屋のおねえさん「ゲフェンタワーに亡霊がでるらしいのよ・・・」人々が疲れきっている訳と町の噂を3人に教えてくれる。部屋に戻ってくつろぐ一行。その中で一人ゲフェンタワーを見つめ思いにふけるロアン。「・・・明日、ゲフェンタワーに行こう!」ユーファ「私、お化けとかダメなのよ・・・」マアヤ「町の皆が感謝してくれるよー」ユ「そうね・・・!感謝されてこそのアコライトよね!!」マ(しめしめ明日は回復アイテム大量仕入れ・・・っと。)

翌日。ゲフェンタワー近くまで行った3人。人だかりができている。タワーの中からどんどんキズついた人が運び出されてくる。「また全滅か・・・」横目に先にすすもうとする3人。すると何者かに呼び止められる。「お前たち、ゲフェンタワーに入るのか?」声の主は、なんと犬であった。「どうしました?マリア様」犬によびかける女性。犬の名はマリア、彼女はカトリーヌと言うらしい。カト「あなたたち、ゲフェンタワーに入るつもり?」マリア「無理だ!」そこへタキウス登場。「どうかなさいましたか?」ロアン「タキウスさん!!」カト「久しぶりね、タキウス」マリア「こいつらがタワーに入ると言うのだ」タキウス「私がこの子達の面倒を見ます」それでもまだマリアは納得がいかない様子。カト「あなたが一緒ならムリはしないと思う・・・」

マアヤ「はじめましてぇ、まーちゃんでぇす!よかったらぁ、魔法のアイテム、使ってくださいね☆」タキウス冷たく「結構です」めげないマアヤ「じゃあ、必要な時はいつでも言ってくださいね(・・・感じ悪〜っ!)」

町で買物をするマアヤ。タキウス、ロアンとユーファを呼び出して「お話があります。あの子をPTから外してください。あの子はキケンです。私たちとは違う目的を持っています。」マアヤ「・・・だれがキケンだって?」背後から立ち聞きしていたマアヤ。「まーちゃん、二人のためにとーっても役に立ってるんだから。」ロアンとユーファが一生懸命二人を仲裁しようとする。

CM

ゲフェンタワー入口。タキウス、ロアン、ユーファの姿。後ろからマアヤが走ってくる「まってー!」タキウス「やはり来るのですか」マアヤ「当然だよ」ユーファ「みんなで仲良く行きましょう」ロアン「人数多い方が楽しいしね」マリアとカトリーヌが一行の後姿、見送る。マリア「バカな連中だよ・・・」「タキウス、あの子まだ目隠しをしているんだね」カトリーヌ「ええ」マリア「まだヤツから離れられないのか」

ユーファにおそいかかる蝙蝠。ロアンがやっつける。今度はポイズンスポアが。またまたロアンが撃退。皆に褒められてロアン調子に乗る。「見ててください!」今度はアルゴス。やっぱり苦戦。「ライトニングボルトー」「奥に行くほどモンスターは強くなります。これからはこないだの作戦で行きましょう。」マアヤ「まーちゃんは何をしたらいい?」タキウス冷たく言い放つ「あなたはここでキャンディでもなめてなさい!」マアヤ(ちぇっ、ほんとに帰っちゃおうかなー)と言いながらも一行についていく。

一行の前にウィスパーが立ちはだかる。ロアン「攻撃があたらない!?」「ダメです。ウィスパーにはききません」「フロストダイバー!」「今のうちに逃げましょう」マアヤ「レアがまだ出てないよぉ」タキウス「命の方が大切です。」そうこうしてるうちウィスパー3体に囲まれる。「遅かった・・・!」タキウス「サポートしてください」ウィスパーに魔法を放とうとしたその時、アルゴスに攻撃され毒をうける。「タキウスさん!」かけよるユーファ。しかし蜘蛛の糸に束縛されてしまう。ロアンも蜘蛛の糸に首をしめられ、一行ピンチ。しかし黙ってみているマアヤ。「マアヤちゃん」「マアヤ」ロアンユーファはマアヤに助けを求めるが、マアヤは何も言わず蝶の羽を使う。

暗転。気が付くと蜘蛛の糸に貼り付け状態の3人。ロアン「マアヤのやつ、逃げるなんて・・・、タキウスさんの言うことを聞いていれば・・・」「世の中にはタチの悪い商人がいるのです。回復材を売りつけ目的でPTに参加し、レアが出たら独り占め・・・」「そんなことない!」ユーファ声をあらげて反論。「マアヤちゃんはそんな子じゃない!何か理由があったのよ」タキウス「現実は一つです。目をそらさないで」3人にアルゴスが忍び寄る。そこへマアヤ登場。「おにいちゃーん、これ使ってー!!」布でくるまれたものをロアンに投げる。「ファイア刀!!」「火属性の剣だからお化けも切れるよ。」「ありがとう、マアヤちゃん!」ユーファ「その剣を取りに行ってくれたのね。ちゃんと言ってから行かないと逃げたかと思ったじゃない。」

無事ゲフェンタワーの外にでる一行。ユーファに肩をかりていたタキウスも「ありがとう、もう大丈夫です・・・」そしてマアヤに「助けてくれたことには礼を言います」「まーちゃんのこと嫌ってる人に恩を売っとくのもいいかなーと思って」反発しながらも少しずつ歩みより始めたタキウスとマアヤ。マアヤ「お兄ちゃん、刀の代金ちゃんと払ってよねー」「そんなぁーーー」ロアンの情けない声が静かな町に響いた。〜終〜